よくわからない人物が居る。
いつもへらへら笑って群れているくせに、時折鋭い目をする。
それはそう、殺し屋のような。

「あ、ヒバリ。おじゃましてまーす」

そして、彼は気紛れに風紀委員のところにやって来れば、こうして呑気に茶を飲んでいる。
この、山本 武という人物は、本当は僕でもわからない。

「何で君が居るの」
「暇だったから」
「そのお茶高いんだけど」
「あ、悪ィ。でももう飲んじまったから今度何かおごる」

どうやら彼の中では、僕は彼と一緒にどこかに出かけなきゃいけないらしい。
群れるなんて、そんなのまっぴらご免だ。
わからない。なんで山本 武がここに居るのか。
何もかもが不透明で、気分が悪い。

「・・・ホントは、ここが居やすいから」
「なに?」
「だって、ヒバリは俺と似てるから」

そう言った彼の目は真剣だった。
いつも群れている山本 武ではない。わからない。

「ツナたちと居るのは楽しい。
けど、いくらボスでも、マフィアの子どもでも、俺とは違うんだ」
「へぇ」

別に関心はない。
だから適当に行った。
早く喋って、出て行かせるために。


「本当に手を血でぬらしてきた奴とは・・・やっぱ、違うよな」


彼のその言葉を聞くまでは。

少し目を見開くと、視界がほんの少しだけ開く。
そこで初めて僕は自分が驚いたことに気付いた。
山本はクスクス笑うと、いつものへらへらした顔になる。

「ヒバリ、俺、何人殺したと思う?」
「・・・知らないよ」

彼が、わからない。







ちょい黒くなれば山本もきっとこうなるはず。